老化の原因の8割が【光老化】?深いシワやたるみを防ぐ紫外線対策とは。
「なぜかお肌の調子がゴワゴワしている。」「シワも気になるようになってきた。」
毎日食事に気をつけて、コラーゲンもたっぷり。睡眠もできる限り取り、お手入れだってしっかりしているのに…
そんなことにお悩みのあなた。もしかすると「光老化」が原因かもしれません。
今回は10年後の肌を大きく左右する「光老化」について、その怖さと対策をしっかりとお伝えします。
Contents
加齢のせいじゃない?気になるお肌のシワやたるみの原因とは…
鏡を見るたびに気になる肌のたるみやシワ。「あれ? 前はこんなじゃなかったのに」そんなことを感じると、「お手入れが足りないのかな」「でも年齢的に仕方ないのかな」などと考えてしまいがちですよね。
でも、実はそのシワやたるみ、加齢によるものとは限りません。
実は、シワやたるみなど、肌の老化現象のうち、年齢によるもの、いわゆる「自然老化」は20%程度と言われています。
では、残りの80%とは…
答えは、「光老化」。読み方は光老化(ひかりろうか)が一般的のようです。太陽光、主に紫外線によって引き起こされるお肌の老化現象です。紫外線の肌への影響というと、まず「シミ」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、紫外線の怖さはそれだけではありません。
肌の奥、真皮層まで届いて、肌の土台となる部分にダメージを与えたり、細胞に傷をつけたりと、肌の健康を根本から脅かすこともあるのです。それが、肌に刻まれた深いシワやたるみなどとして肌に現れてくるというわけです。
自然老化と光老化の違い
年齢が上がることによって起こる自然老化は、体の機能が少しずつ衰えて生じるもの。
たとえば皮脂の分泌量が減って肌が乾燥しやすくなったり、肌の奥の真皮層で肌を支えるコラーゲンやエラスチンが少しずつ減少してハリが失われていったりするようなことです。
肌のターンオーバーが次第にゆっくりとなり、新しい細胞が作られるのに時間がかかるようになるのも自然老化。いずれも緩やかな変化です。
これに対し光老化は、紫外線を浴び続けることで生じる、肌の大きな異変と捉えることができます。
たとえば、長年太陽の下で仕事をしている漁業や農業に携わる方の肌に深いシワが刻まれたり、皮膚が分厚くなりがちなのは、光老化の影響ではないかと考えられています。
【驚愕】光老化の影響を5秒で知る方法
自然老化と光老化が肌に及ぼす影響の大きさの差は、二の腕の内側の皮膚と顔の皮膚の様子を比べるとよくわかります。
紫外線をあまり浴びていない腕の内側の肌はきめ細かく、色白でもちもちしています。この状態こそが、自分がその年齢で本来維持しているはずのお肌の状態。
紫外線の影響を受けていなければ、顔の皮膚も同じような状態だったかもしれない…そう思うと、残念な気持ちになりますよね。
でも、これからでも遅くはありません!紫外線が肌にもたらす影響とその対策を知ってケアすれば、10年後の肌に必ず差が出ますよ。
光老化のメカニズム
太陽光線の種類
太陽光には、目にすることのできる可視光線の他、目に見えない赤外線、紫外線などさまざまな種類の光線が含まれています。
特に肌への影響が懸念されるのが紫外線。
波長の長さにより紫外線A波(UVA)、紫外線B波(UVB)、紫外線C波(UVC)に分けられ、それぞれに特徴があります。
紫外線C波はオゾン層で完全に遮られます。
したがって、光老化の対策としては、紫外線A波と紫外線B波について考えていきましょう。
紫外線A波と紫外線B波
長い波長で真皮を攻撃する紫外線A 波
紫外線A波は、紫外線B波に比べて波長が長く、エネルギーは小さめ。そのため、力は弱いけれど、肌の奥深くまで届くという性質をもっています。
肌の奥まで届くということは、肌の土台ともいえる真皮の部分に影響を与えるということ。真皮にあって、肌のハリを担うコラーゲンやエラスチンが紫外線A波の影響を受け続けると、次第に組織が硬く変性してしまいます。これが進むと、大きなシワや、お顔全体のたるみを引き起こしてしまうのです。
紫外線A波のダメージは後からジワジワと浮かび上がるのが恐ろしいところです。
また紫外線A波は、紫外線B波の20倍以上の量が地表に降り注いでいるという事実も見逃せません。雲もガラスも通過してしまうので、日中は室内にいても曇りの日でも万全の対策が必要と言えそうです。
皮膚の浅い部分を攻撃する紫外線B波
紫外線B波は、波長が短くエネルギーが大きいため、主に、表皮の細胞を傷つけたり炎症を起こしたりします。
長時間太陽に当たり続けた時、皮膚が真っ赤に腫れ上がったり水ぶくれになったりするのは、紫外線B波の影響によるものと言われます。
また、紫外線を大量に浴び続けることで表皮の基底層にあるメラノサイトの機能が異常をきたし、メラニンの放出が止まらなくなるといったこともあり、根深いシミにつながります。
かつては紫外線の害と言えば、紫外線B波のことを指していました。
それは、紫外線B波が、皮膚ガンの原因であるとされていたことが理由だったからです。
しかし、ここ最近、紫外線A波の特徴がより詳しくわかってきたことで、紫外線A波の影響も肌への影響がとても大きいということが認識され始めています。
そのため、紫外線A波、紫外線B波の両方の影響をしっかりと理解して、対策を取ることが光老化を防ぐ何よりも大切なことだといえそうです。
光老化を防ぐ!4つの紫外線対策
放っておくと大変なことになる光老化。でも心がけ次第で、受けるダメージを最小限に抑えることもできます。
10年後、なめらかな美白肌でいるために、小さな努力を毎日積み重ねることからスタートしましょう!
紫外線の強い時間の外出を避ける
もちろんすべての外出をやめるわけにはいかないでしょうが、早朝、夕方の時間に外での用事を済ませられるよう、1日の時間配分を見直してみるのはいかがでしょうか。
歩くときは日陰を選びながら
日陰がある道を選ぶだけでも、紫外線を浴びる量はグンと下がります。たとえちょっと遠回りでも、日の当らない道を探してみるのも有効な紫外線対策になりそうです。
紫外線対策グッズは万全に
日中のお出かけは、帽子や日傘を忘れずに。できれば紫外線を吸収する力がある黒い色をチョイスして。UV効果のあるサングラスで目から入る紫外線を防ぐのも有効です。
日焼け止めを正しく使う
「朝しっかり塗ったから大丈夫!」という人も多いですが、目に見える汗をかいていなくても、日焼け止めは時間の経過とともに少しずつ落ちています。少なくとも3時間に1回は塗りなおしましょう。
【お墨付き】日焼け止めの正しい選び方
特定非営利活動法人<皮膚の健康研究機構>のホームページでは、光老化啓発プロジェクト(※)として、光老化の危険性を訴えています。その中で日焼け止めを選ぶ際の注意事項が下記のように記載されていたのでご紹介します。
①UVBとUVA両方に、できれば近赤外線(NIR)にも有効なものを選ぶ
②SPFは15以上、PAは+以上のものを使う
③少し厚塗りになるように塗る
④汗で流れたりしたら、塗りなおしをする
SPF(サンプロテクションファクター)とは、UBVを防ぐ効果を示し、最大50+の製品があります。SPF15とは、たとえばUBVを浴びると10分で赤くなる人が10分×15=150分、つまり塗らないときに比べ15倍赤くなるのを延ばせるということです。
PA(プロテクショングレイドオブUVA)とは、UVAを防ぐ効果を示し、最大PA++++の製品があります。
※光老化啓発プロジェクト:「光老化」予防の対策・必要性についての正確な情報を伝える活動が必要との考えから、光老化対策に早くから取り組んできた皮膚科医を中心に発足したプロジェクト。
光老化予防の神食材7選
紫外線を浴びると体内では活性酸素が多く発生します。これが肌の細胞を傷つけ、シミやシワの原因となります。でも毎日の食生活の中でこの活性酸素の発生を抑制したり、除去したりすることもできます。
ここではそんな、光老化対策につながる食べ物をご紹介します。
ジャガイモ
意外にも芋類に多く含まれるビタミンC。体内で発生する活性酸素を抑える役割を果たします。さらにコラーゲンの生成も促進してくれる優秀なビタミンです。腹もちの良い芋類は、主食として取り入れてもいいですね。
スイカ(赤)
水分が多く栄養が少ないイメージのスイカですが、赤い果肉のものでは100g当たりのベータカロテン含有量が緑黄色野菜並みと豊富です。さらにトマトと同じくリコピンを多く含む上、シトルリンという血管を健康にする成分も多いため、紫外線でダメージを受けた毛細血管の修復にも役立ちそうです。
リンゴ
リンゴの皮周辺には、抗酸化力がとても強いことで注目されているリンゴポリフェノールが含まれています。皮ごと食べることで光老化をはねのけられるかもしれませんね。
イチゴ
ビタミンCをたっぷり含むイチゴ。さらにエラグ酸という、メラニンの生成抑制に効果のあるポリフェノールも含んでいます。朝食に、おやつにたっぷり食べたいですね。
鮭
鮭にたっぷり含まれるアスタキサンチンは抗酸化力が非常に高い成分。そのため鮭は美白に適した食材としても知られています。そのほか、蟹、いくら、えびなどにアスタキサンチンが多く含まれます。
お茶
緑茶や紅茶なども、光老化を防ぐポリフェノールを多く含みます。食後やおやつタイムのお供に、ぜひ!
シナモン
お菓子づくりの時などに活躍するシナモン。実は高い抗酸化力があることがわかっています。また強い紫外線を浴びることによって傷つけられた毛細血管を修復する作用も。ミルクティーやコーヒーにふりかけて召し上がれ。
まとめ
日焼けによるシミはもちろん、肌そのものの土台に影響を与える可能性のある「光老化」についてお伝えしてきました。これまで浴びてきた紫外線をリセットしたい!と思ってしまいますが、まだまだこれからでも遅くはありません。
紫外線を浴びずに済む方法を習慣づけることや、紫外線の影響を体内でケアする食生活を心がけるなど、10年後のキレイを意識して、毎日を過ごしたものですね。