【日焼け止め】SPFは同じでもお値段が高い<安い>の違いは?
最近では、紫外線は一年を通してほとんどの時期で一定量降り注いでいるため、『紫外線対策は夏だけでなく、現在は季節を問わず一年通して必要。』と言われています。
気象庁のデータでも、冬場の2月が10月の残暑の時期と同じくらい紫外線は地上に降り注いでいるとの報告があります。

引用 : 気象庁
そんな紫外線対策の必須アイテムは、日焼け止めクリームですが、
ドラックストアや通販サイトなどで日焼け止めクリームを探していると、【SPF50】とSPFが同じでも、1,000円以上する高め日焼け止めと、300円程度の安い日焼け止めがあります。
正直どっちがいいのか。迷ってしまいます。
SPFが同じなら値段が安いものでも良い気もしますが、高いものを使ったほうがお肌に優しい気もします。そして高額な日焼け止めは有名なメーカーやブランドのものも多く安心感もあります。
そのお値段の違いは何なのか・・・。こちらでは日焼け止めのお値段の違いについてみて参りたい思います。
Contents
なぜ日焼け止めの価格の違いが出るの?
日焼け止めのお値段の高い(安い)ものの差は、主に以下の2つの理由によるものです。
高額商品が持つブランド価格。
ブランドや有名なメーカー品は比較的高い価格帯で販売されています。
名の通った有名ブランド品ですと、そのブランドに見合うだけの価格でなければ、お客様が不安に想うことが多く、商品自体の信用が得られにくいです。
加えて、そのメーカーが持つ研究機関や製造技術の開発・維持費、宣伝広告費などにも膨大なコストがかかっており、そちらも商品の販売価格に加算されます。
そして、有名ブランドの日焼け止めだと、パッケージまで凝っていて、女性の購買意欲を上手く高めています。逆に、安いものだとパッケージも中身もシンプル傾向。
これらを差し引くと、高額のものも安価なものも日焼け止めとしての機能や効果にそこまでの大きな差はありません。
高い日焼け止めは様々な付加機能がある。
そして高価格な理由として、
日焼け止め + 様々な付加機能。というものがあります。
高額な日焼け止めには、保湿成分や美容成分などが配合されており、単なる日焼け止めとしてだけではない働きがあります。
さらにその形態も、クリーム状、ローション状、ジェル状、スプレー状など様々であり、美容液として使えるもの、化粧下地として使えるもの、ファンデーションとして使えるものもあります。
こういった付加機能、付加価値が商品の値段を上げています。
やっぱり高い日焼け止めのほうがいい?
やはり高い日焼け止めの方を選んだ方がいいのか?といえば、全ての人にあてはまるわけではありません。
たしかに、高い日焼け止めの方がローションやジェルなどいろいろなタイプが選べて、なおかつ様々な付加機能があり、デリケートなお肌に直に塗るものですので、お財布に余裕があれば高い日焼け止めの方が機能性が高いので、一般的にはいいです。
しかし、お肌というものは十人十色。人によって、様々な肌質があります。
お肌がとても強い人、極端に弱い人、脂性肌の人、乾燥肌の人、アレルギー体質の人もいるでしょう。
お肌が弱い人は、さまざまな添加物が入ったものは避けた方がいいですし、
脂性肌の人は油分の多い保湿剤の入ったもの、乾燥肌の人は、お肌の乾燥を促しやすい紫外線散乱剤の入ったもの、
アレルギーがある人はアレルゲンとなる成分を避けなければいけません。
結局大切なのは、お値段ではなく、きちんと自分の肌を把握して自分に合っているかどうか。
そして、どんな機能が今の自分により必要か?を優先順位をつけて、お財布とも相談しながら、より自分のニーズに合った日焼け止めを選ぶということなのです。
日焼け止めは価格よりも成分を見る。
日焼け止めを選ぶ際には、価格よりもまず成分に注目することをおすすめします。
化粧品には、その全成分の表示が義務付けられています。パッケージの裏面などを見れば、配合量が多い順に成分がズラッと記載されています。
その全てに目を通す必要はありません。成分をチェックするにはいくつかのポイントがあります。
Point①紫外線’散乱'(さんらん)剤と紫外線’吸収'(きゅうしゅう)剤
まずは、その日焼け止めが紫外線防止剤として紫外線吸収(きゅうしゅう)剤を使用しているのかを確認してみます。
といっても、吸収剤や散乱剤の全てを覚えるのはちょっと大変。そのため配合されているのが吸収剤なのか散乱剤なのか、簡単に見分ける目安(めやす)としては、
散乱剤のみを使用したものは、敏感肌用、お子様用といった表記のあるもの。こちらはほとんどが散乱剤のみを使用したものです。商品によっては「吸収剤フリー」とパッケージに書いてあります。
また、散乱剤を使用した日焼け止めは、クリーム状か乳液状に限定されており、使用感は少し粉っぽく乾燥したり、膜が張ったような感じがします。一度、テスターで確認してみると間違いが減ります。
一方、吸収剤を使用している日焼け止めは、ジェルやスプレー、ローションタイプなど様々な種類があり、使用感がさらっとしていて使い勝手がいいのが特徴。
SPF値は吸収剤の配合量と比例しますので、高SPF値のものは、吸収剤が多く配合されていると考えられます。
SPFが高いと吸収剤配合の日焼け止めが魅力的に思わるかもしれませんが、お肌が弱い人は散乱剤のみ配合の日焼け止めを選ぶ方がベターです。
散乱剤は吸収剤よりも比較的お肌への刺激が弱く、価格も少し安い傾向にあります。
Point② 保湿剤配合ならその成分をチェック。
お肌に潤いを与えてくれる保湿剤には様々なものがありますが、その全てがお肌にとっていいものとは限りません。
日焼け止めに良く配合されている保湿剤の一つとして、BG(ブチレングリコール)というものがあります。
これは多くの化粧品に使われてる水溶性保湿剤であり、使用感は比較的さっぱりとしています。
同じく有名な水溶性保湿剤としてグリセリンもありますが、こちらはしっとり。この二つの保湿剤は基本的にお肌に優しくてアレルギー性も低く、その上安価な原料です。
これら以外のPG(プロピレングリコール)やDPG(ジプロピレングリコール)といった保湿剤の入った日焼け止めはオススメできません。これらは厚生労働省の指定により最近は使用が減った成分ですが、念のためご確認ください。
お肌への刺激が強く肌荒れの原因になりやすいため敏感肌の方は避けた方が良いです。
Point③ 金属アレルギーのある方は、散乱剤の成分をチェック。
また、金属アレルギーのある人に注意してほしいのが、配合されている散乱剤の種類です。
散乱剤は基本的に金属の粉や粘土質の粉なので、場合によってはアレルギー反応が表れる可能性があります。
散乱剤の成分は、酸化亜鉛を含むものは避けるようにしてください。酸化チタンであれば大丈夫です。
チタンは亜鉛と比較するとアレルギー症状が出る可能性が極端に低く、安心して使用できます。
金属アレルギーがある場合は、吸収剤のみの日焼け止めを選ぶという選択もあります。
Point④ アルコール類のチェック
他にも気を付けてほしい成分として、アルコール類も挙げられます。
特に、ローションやジェル状の日焼け止めは要注意。これらの主成分は水であり、この水に紫外線防止剤を溶け込ませるためにエタノールや先ほど出てきたDPG(ジプロピレングリコール)が使われます。
これらはさっぱりとした使用感で、ものによってはスッとした清涼感を得られるのが特徴です。
しかしその分、お肌や目への刺激はとても強く、さらには水分が配合されたことで防腐剤も多く配合されます(水分=雑菌の繁殖場と考えましょう)。
ジェルやローションは良く伸びる半面、薄く延ばし過ぎて十分な効果が得られないこともあります。お肌が弱い人はもちろん、そうでない人も、出来れば避けた方がいいでしょう。
さいごに
こちらでは日焼け止め選びはまず成分の確認。そして自分のお肌に合わないものを選択すれば、いずれにせよ最終的には損をする可能性が高いことをご指摘させていただきました。
もちろん、価格も日焼け止めを選ぶ際の一つの基準ですので、コストパフォーマンスのいい安いものを選ぶのも正解。高い日焼け止めでも、付加機能やブランドが持つ技術と安心・安全を買うと思えば安いと思えるかもしれません。
この記事を参考に、自分の考え方やお肌に合った日焼け止め選びのご自身の基準をぜひ確認してみてくださいね。